鍼灸(はりきゅう)ノート 理論 No.7
天人合一
天人合一とは
東洋医学の基本思想に「天人合一」というものがあります。これは「天(自然)と人は同一のもの」と考える思想です。天も人も、基本的には陰と陽、そして五行(木・火・土・金・水)によって成り立っているとしています。簡単に言えば、人間も自然の一部だと考えようってことだと私は解釈しています。
地域それぞれで気候は違います。寒い土地、暑い土地、それぞれの地方でそれぞれの動・植物が生息しています。人間も肌や眼、髪の色が違いますよね。その土地に合った、その気候に順応した存在になる。すなわち「天人合一」です。
天の乱れは人の乱れ
昨今、気候の変化が異常であるように感じます。日本は春夏秋冬がはっきりしていて、四季折々徐々に変化していくものでした。最近は、春が短く急に暑くなり、猛暑が続いたらいきなり雪が降る。この異常な天の変化に人はまだ対応できておらず、陰陽のバランスが乱れ体調を崩しやすくなっています。免疫力が低下し思いもよらない病気に罹ることもあるかもしれません。
鍼灸は心身のバランスを調整し、病気を未然に防ぐ力があります。そのためにも定期的に治療を受けることをお勧め致します。
中国では魚の形に見立て陰陽魚と呼んでいます。
黒色は陰を表し右側で下降する気を意味し、白色は陽を表し左側で上昇する気を意味しています。
互いが互いを食い合い、刹那のバランスを保っている。世界の有りようを表した図です。