鍼灸(はりきゅう)ノート 歴史 No.6

ツボについて

ツボとは

 「ツボ」という言葉は、日本人であればわりと聞き慣れた単語だと思います。皆さんの言うツボとは正確には「経穴(けいけつ)」と言います。「経」とは気の流れる道筋。経穴とはその流れ道の中で気を出し入れする「穴」のことです。人間の身体には気・血・水が流れており、それが滞ったり、減ったり、増えたりすることでバランスを崩すと病気になるというのが東洋医学の考え方です。なので、経穴を使い気の出し入れすることでバランス調整を行います。それが鍼灸です。

経穴経絡図

経穴経絡の示した図経穴経絡図

 WHOが定める正式なツボは全部で361穴。それ以外にも効果のあるとされているツボ(奇穴、阿是穴)を含めると1000穴以上あるとされています。上の図でもわかる通り、全身に存在していますので、身体のどこかを触れば何らかのツボがあると言ってもいいくらいです。ちなみに足ツボというのはリフレクソロジーの反射区のことで、東洋医学の概念ではありません。足裏の正式なツボは1つ(湧泉)のみ。混同しがちなので気をつけましょう。

ツボは経験医学

 ツボは長い年月をかけて研究され導き出されたポイントで、最近では科学的にも効果が立証されてきています。健康の保持・増進に、先人たちの知恵を有効活用していきましょう。

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