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疾患と鍼灸(はりきゅう) No.22

頸椎症性神経根症と鍼灸(はりきゅう)

頸椎症性神経根症とは

 頚椎は年齢とともに変形したり、骨の並び方が変わったりします。このように、「頚椎に年齢的な変化が起こること」を頚椎症、正確には変形性頚椎症と言います。これは誰にでも起こることであって、このこと自体は病気ではありません。
この変形性頚椎症が起こったために腕に行く神経の根元が圧迫されて、頚から肩、腕、指などに痛みや痺れ、麻痺が出てくるものを頚椎症性神経根症と呼び、これは病気の状態です。
 基本的に手術の必要はなく、神経根が圧迫される姿勢(頚部後屈)を避け安静にし、神経根の炎症が治まると症状が改善します。

治癒には時間がかかる

 鍼灸治療は、血液の流れを改善し炎症を抑える効果があります。それにより、神経根の炎症を抑え症状を軽減することが出来ます。しかし、私の経験上治癒には時間を要する場合が多いようです。病院で処方される痛み止めと併用しながら鍼灸治療をすると、より痛みを軽減出来るように思います。
 悪化しない姿勢の保持と継続治療が治癒への近道です。お困りの方はぜひ一度ご相談下さい。

効果のあるツボ

頸椎症性神経根症の鍼灸(はりきゅう)治療で使用する天柱(てんちゅう)というツボの図解天柱(てんちゅう)

天柱(てんちゅう)
場所:盆の窪から指2本分外側。
効果:頚の痛みを軽減。

頸椎症性神経根症の鍼灸(はりきゅう)治療で使用する天宗(てんそう)というツボの図解天宗(てんそう)

天宗(てんそう)
場所:肩甲骨の中央。
効果:肩周囲の痛み、痺れの軽減。

頸椎症性神経根症の鍼灸(はりきゅう)治療で使用する曲池(きょくち)というツボの図解曲池(きょくち)

曲池(きょくち)
場所:肘の外側。
効果:腕の痛み、痺れの軽減。