疾患と鍼灸(はりきゅう) No.11

眼精疲労と鍼灸(はりきゅう)

眼精疲労とは

 ひと晩ぐっすり眠れば眼の疲れが取れるものを「疲れ目」、休憩をとっても眼の痛みやかすみ、頭痛などの症状が残ったり、あるいは回復したと思ったらすぐまた目の疲れが出てきたりするものを「眼精疲労」と言います。
 最近では、パソコンの作業時間が長い方に多くみられ、症状は眼だけでなく、肩こり、頭痛、胃痛、食欲不振、吐き気なども生じる場合があり、ひどくなるとイライラや不安感、抑うつなど自律神経の症状に発展することもあります。

鍼灸の適応

 白内障や緑内障など、目そのものの疾患の場合、当然まずは眼科を受診することをお勧めします。しかし、眼科的に見て異常がまったくないのに辛いなどという場合は、鍼灸治療で症状を改善できる可能性が多いにあります。顔には鍼をせず、指圧で対応できますので、気になる方はご相談下さい。

効果のあるツボ

眼精疲労に効果のある「晴明(せいめい)」というツボの図解晴明(せいめい)

晴明(せいめい)
場所:左右の目の目頭から少し鼻よりのくぼみのところ。
効果:眼の痛み、ショボショボ感の軽減。

眼精疲労に効果のある「風池(ふうち)」というツボの図解風池(ふうち)

風池(ふうち)
場所:頭の後ろ、髪の生えぎわで、真ん中のくぼみから指3本分ほど外側。
効果:眼の疲れからくる頭痛の軽減。

眼精疲労に効果のある「合谷(ごうこく)」というツボの図解合谷(ごうこく)

合谷(ごうこく)
場所:親指の付け根と人差し指の付け根の間。
効果:眼の疲れによる全身症状(食欲不振、倦怠感など)の緩和。