疾患と鍼灸(はりきゅう) No.17

不眠症と鍼灸(はりきゅう)

不眠症とは

 不眠で悩んでいる人は日本人の5人に1人の割合だと言われています。特に中年以降になるとその割合は高くなってきます。
 不眠と判断するのは睡眠時間ではなく目覚めた時の不快感によります。睡眠時間が短くても目覚めた時爽快であれば、それは不眠ではありません。眠りの質が重要なのです。
 不眠の原因は様々で、身体の不調、環境の変化、精神的ストレス、心の病気、薬やアルコールなどが挙げられます。その中でも最も多いのが精神的ストレスによるものです。心身のバランスが崩れることで自律神経が乱れ不眠を引き起こします。進行すればうつ病などの精神疾患に発展しやすいので注意が必要です。

薬との併用も可

 最近では副作用の少ない良い薬もあり、医師の指示の元で薬を服用するのは悪いことではないと思います。そこに鍼灸治療を併用することで、心身のバランスを整えながら少しずつ不眠を改善していくことが望ましいと私は考えます。不眠に悩むことでさらに深い不眠に陥ることも多くあります。一人で悩まず、お気軽にご相談下さい。

効果のあるツボ

不眠症の鍼灸(はりきゅう)治療で使用する失眠(しつみん)というツボの図解失眠(しつみん)

失眠(しつみん)
場所:かかとの中央。
効果:不眠症に対する特効穴。

不眠症の鍼灸(はりきゅう)治療で使用する太谿(たいけい)というツボの図解太谿(たいけい)

太谿(たいけい)
場所:内くるぶしの後ろ、アキレス腱の前。
効果:全身の血行循環を改善し心身の疲労をとる。

不眠症の鍼灸(はりきゅう)治療で使用する百会(ひゃくえ)というツボの図解百会(ひゃくえ)

百会(ひゃくえ)
場所:頭のてっぺん。
効果:精神的ストレスによる自律神経の乱れを改善する。