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鍼灸(はりきゅう)ノート 理論 No.6

リスクマネジメント

リスクマネジメントとは

 たまにテレビのニュースなどで「医療過誤」という言葉を耳にします。医療は人が行うことです。ミスがないとは言い切れません。しかし、医療はそのミスが致命的になりかねない業種であり、その危険性をしっかり把握して管理する必要があります。それをリスクkマネジメントと言います。今回は、鍼(はり)治療で起こる可能性のある事故と、それに対して当鍼灸(はりきゅう)院が行っている取り組みについてご紹介致します。

当鍼灸(はりきゅう)院のリスク管理

①気胸:鍼で胸膜を破ってしまうと起こる。呼吸困難になる。
 当院では、胸膜に届くような長い鍼は使用しません。当鍼灸(はりきゅう)院院長は、医大で解剖実習に携わり、ご献体をお借りして気胸の検証実験を何度も行いました。どの部位、どの深さ、どの角度で刺入すると胸膜に達するのか熟知しています。危険と思われる部位はすべて避けて治療を行うよう、常に細心の注意を払っています。
②内出血:皮下の毛細血管に傷がつく。
 当鍼灸(はりきゅう)院では、髪の毛よりも細い鍼を使用しています。注射針の100分の1以下です。その細さの鍼では、血管に当てる方が難しいので、ほぼ内出血をすることはありません。
③感染症:鍼についた他人の体液からウイルス等に感染する。
 当鍼灸(はりきゅう)院では、一人一人使い捨ての滅菌された鍼を使用しています。使用後は速やかに医療廃棄物として廃棄処理を行っております。感染症の危険性は一切ありません。
④折鍼:鍼が折れ体内に残ってしまう。
 鍼が折れる原因として一番多いのが通電です。当鍼灸(はりきゅう)院では鍼(はり)に電気を流すような治療は行っておりません。通電は刺激が強いため、場合によっては症状を悪化させる恐れもあります。当鍼灸院ではごく微細な刺激での治療を心がけておりますので、折鍼の危険性などは一切ありません。

当院で使用している鍼

当鍼灸(はりきゅう)院で使用している鍼の写真当鍼灸(はりきゅう)院で使用している鍼(はり)

 当院で使用している鍼(はり)は完全国内生産の品質保証のついたメーカー品です。10年ほど愛用していますが、一度も事故はありません
 安全な道具を使用するのは当然ですが、それを扱うのは人間です。それを肝に命じて、これからも事故のない安全安心な鍼治療をご提供していきたいと思います。

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