疾患と鍼灸(はりきゅう) No.23

ドケルバン病と鍼灸(はりきゅう)

ドケルバン病とは

 ドケルバン病とは、いわゆる親指側の手首の腱鞘炎のことです。
 指をよく使う仕事の方やスポーツマン、妊娠時、出産後、更年期の女性などに多く発症する疾患です。
 手首周りの骨は出っ張りが多く、そこを通っている腱を包んでいる腱鞘が指を動かすたびにこすれ、そのうち炎症を起こし痛みを発生します。
 指を使うたびに炎症は強くなり、腱鞘が腫れることで中の腱が圧迫されて更に痛みが増悪します。一番の対処法は手指の安静。そして痛みが強い時は冷やし、落ち着いたら温めて血行を良くするようにしましょう。

鍼灸の効果

 鍼灸治療は、血液の流れを改善し炎症を抑える効果があります。そして、鎮痛効果も高いため、手首の痛みを軽減する即効性も期待できます。
 しかし、炎症の悪化が著しい場合手術の対象となることもあります。そうなる前に痛みを感じた時点でなるべく早めに治療を受けることをお勧めします。お気軽にご相談下さい。

効果のあるツボ

ドケルバン病の鍼灸治療で使用する「陽谿(ようけい)」というツボの図解陽谿(ようけい)

陽谿(ようけい)
場所:親指側手首の骨の出っ張りの前。
効果:手首の痛みを軽減。

ドケルバン病の鍼灸治療で使用する「遍歴(へんれき)」というツボの図解偏歴(へんれき)

偏歴(へんれき)
場所:親指側手首の骨の出っ張りから指3本分上。
効果:手首、腕の痛み軽減。

ドケルバン病の鍼灸治療で使用する「曲池(きょくち)」というツボの図解曲池(きょくち)

曲池(きょくち)
場所:肘の外側。
効果:腕の痛み、痺れの軽減。