疾患と鍼灸(はりきゅう) No.8

夏バテと鍼灸(はりきゅう)

夏バテとは

 「夏限定の慢性疲労」のことを俗に「夏バテ」と言います。「身体がだるい」「疲れやすい」「集中力がない」「頭痛」「不快感」「食欲不振」などの不定愁訴が主な症状です。 原因は様々で、例えば大量の汗をかくことによる体液バランスの異常や消化酵素の効力低下による消化不良、室内・外の温度差による自律神経の乱れなどが考えられます。栄養バランスを考えた食事、冷房の使いすぎなどに注意し、規則正しい生活を心掛けましょう。

夏バテに鍼灸(はりきゅう)は有効

 夏バテのようにはっきりとした原因はなく、辛い症状だけがある疾患に対し鍼灸(はりきゅう)治療は大きな効果を発揮します。定期的に治療を受けることで、季節の変化による体調の異常にも、その都度対応することが可能です。心身のバランスを崩すことなく日々健康に過ごせるよう、体調管理に鍼灸(はりきゅう)治療をご利用下さい。

効果のあるツボ

夏バテに効果のある「足三里(あしさんり)」というツボの図解足三里(あしさんり)

足三里(あしさんり)
場所:膝から指4本分下で、むこうずねの外側。
効果:消化と排泄のコントロール。消化不良や食欲不振などの改善。

夏バテに効果のある「三陰交(さんいんこう)」というツボの図解三陰交(さんいんこう)

三陰交(さんいんこう)
場所:内くるぶしから指4本分上で、骨のきわ。
効果:自律神経のバランス調整。冷房の当たりすぎによる冷え症を改善。

夏バテに効果のある「湧泉(ゆうせん)」というツボの図解湧泉(ゆうせん)

湧泉(ゆうせん)
場所:足裏の真ん中より少し前方の窪んだ部分。
効果:疲労による全身の倦怠感を軽減。