鍼灸学会レポート No.9

2010.12.13

昨日は私が入会している全日本鍼灸学会の研修指定A講座を受講してきました。場所は郡山市の国際メディカルテクノロジー専門学校。学校が会場だったせいか、学生の参加者の数が物凄かったです。頼もしい。

講演1は東京有明医療大学教授の水出靖先生による「肩関節周囲炎の鍼治療」。講演2は筑波技術大学教授の森山朝正先生による「スポーツ障害の診断の要点」。講演3は同じく森山先生による「スポーツ障害の鍼灸治療」です。大学教授の講義を聴く機会などそうそうありませんので、大変貴重な経験となりました。

肩関節周囲炎は、いわゆる「五十肩」といわれる疾患です。鍼灸臨床においては、わりとポピュラーな疾患なのですが、治癒させるのが非常に難しい疾患でもあります。関節硬縮が起こってしまってからでは、治癒までに時間がかかってしまうので、なるべく早期の段階で治療に入ることが重要という水出先生の言葉は私の考えと一致し、とても印象的でした。

最近、スポーツ選手の多くが鍼灸治療を受けていることは、メディアでも多く取り上げられ一般的にも広く知られるようになってきました。森山先生は昔からオリンピック選手など多くの一流スポーツ選手の臨床に携わってきたそうです。その経験に裏打ちされた講義は非常に説得力がありました。

スポーツ障害は、身体を動かすメカニズムから考えて、障害のある局所だけでなく全身を診て治療していくことが重要です。これは鍼灸の最も得意とする部分だと私は思っています。私はスポーツ障害だけでなく、通常の肩こりや腰痛などでも、痛む局所だけでなく全身を診て治療を行います。全身のバランスが大切ですから。痛む部分じゃない所に鍼をして訝しげに患者さんに見られることも多々ありますが。。。ちゃんとご理解頂ける説明をするのも大切と言うことですよね。

医療に携わる者として、新しい知識を身に付けていくことは義務だと思います。今後も色々な研修会や勉強会に積極的に参加して、見識を深めていきたいです。

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