日常

コロナ教の成り立ち

ある日突然、多くの人々が病に倒れ、多くの人々が亡くなるという「噂」が世界中に流れた。

世界中の人々は訳も分からず恐怖した。

そこに神の御使いであるというWHOが現れこう言った。

「これはコロナ神の祟りじゃ!!」

コロナ神は退廃した人々による環境破壊に怒り、祟りという罰を与えているという。

祟られた者は肺炎となり死に至る。

祟りは呪いとなって人から人へ拡散し、多くの人を死に至らしめる。

そうWHOが言い「噂」は瞬く間に世界中へ広まった。

人々は心の底から恐怖した。

さらにWHOは言う。

「呪いは知らぬ間に伝染している。PCR検査をしろ!PCR検査は100%呪いを検出する!呪いが伝播する前に捕まえ監禁せよ!!」

人々は呪いを恐れ、我先にとPCR検査を受けた。

多くの呪いが見つかり、多くの人々が監禁された。

良かれと思い自ら監禁されたのだが、呪いを恐れる者たちは「神の教えに背き祟られた者だ!異端だ!!」と呪われた者を蔑視し、差別し、一族郎党すべてを迫害した。

そしてWHOは神からの預言を告げた。

「戒めを守れ!さすれば呪いは止まるであろう!!」

戒めとは以下のことだとWHOは続ける。

「群れを成すな!密になるな!離れろ!ソーシャルディスタンス!!」

「唾を飛ばすな!鼻と口を隠せ!マスクをしろ!!」

「手が汚れている!洗え!聖水(アルコール)で清めよ!!」

人々はWHOの預言に従い、呪いを避けるために、家族の命を守るために、差別や迫害を受けないために、新しい生活様式を受け入れた。

家に閉じこもり、孤立する人々。

家を一歩でも出る時はマスクをし、マスクをしない者を見つけると神への冒涜だと罵声を浴びせ「非国民!!」と蔑んだ。

シーヤ派とスンナ派に分かれマスク紛争も起こった。

人々は聖水(アルコール)を掌に噴霧し、両手を擦り合わせながらコロナ神に祈りを捧げた。

それでもPCR検査で呪いは見つかり続ける。

多くの人々が監禁され、差別され、迫害を受け、人生を変えられる者も多くいた。

毎日毎日、呪われた人数、死亡した人数が伝えられ、人々の心は恐怖と不安で支配されていった。

そして「拡大し続ける呪いを封じるため」と言い権力者たちはこぞって都市を封鎖し始めた。

結果、経済、文化、コミュニティーは崩壊した。

特に経済の崩壊は著しく、職を失い貧困にあえぐ者が続出した。

未来に絶望し自ら命を絶つ者も増え始めた。

それでも呪いは止まらない。

呪いだけではなく、都市封鎖による経済崩壊の恐怖も加わった。

人々はコロナ神への畏怖の元にひれ伏した。

そんな人々に向け、WHOは再び預言を告げた。

「皆の者、案ずるな。間もなく神の子が誕生する。その者が皆を救う。救世主となるであろう。救世主の名は・・・ワクチン!!ワクチンじゃ!!」

人々は歓喜する!

「ワクチン!!ワクチン!!」

人々は待望する!

「ワクチンさえあれば!ワクチンさえあれば!!」

WHOはさらに告げる。

「ワクチン誕生には費用がかかる。お布施を集めよ!!」

世界中から多額のお布施が集められた。

「呪いはワクチンの洗礼1度では止められぬ。何度も受けよ!そしてその加護も完全ではない。新しい生活様式も続けよ!戒めを守れ!あと、お布施を集めよ!!」

多くの人々は何も疑問に思うことはない。

恐怖と不安で思考を停止させられ、何も考えることが出来ずただ有識者と自称する者の言に従う。

「アレをしろ!」と言われれば行い、「コレはするな!」と言われれば従い、「ソレをよこせ!」と言われれば渡す。

自由も尊厳も、何もかもすべて差し出す。

そして救うと言う者が現れれば無条件ですがる。

何者かも知らず、考えず。

科学的な根拠は何も示す必要はない。

事実を述べる者はすべて異端。排除すれば良い。

恐怖が薄れてくればまた「噂」を流せば良い。

恐ろしい「噂」を。

そして「答え」を与える。

人々は感謝し、自らコロナ神の奴隷となる。

すべてはコロナ神の思し召し。

信じろ!

信じる者は救われる。

これが宗教だ。

あな恐ろしや恐ろしや。

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