日常

自営業者の住宅ローン-確定申告編-

当院は7月から建て替えのため解体工事に入る予定です。

建替え工事中の診療に関しましては、コチラをご覧下さい。

工事全般をお願いしているのは「福島県中央住宅生活協同組合」通称「すまい生協」です。

3月の初め頃から住宅ローンの審査手続きを本格的に開始したのですが、結局事前審査の承認がおりたのは、4月になってから。

およそ一ヶ月かかりました。

この一ヶ月間、胃に穴が空くんじゃないかと思うほど、不安と緊張、絶望の連続でした。

自営業者が住宅ローンを組むというのは、それだけハードルが高いということなんだと実感しました。

昨日書いたように社会的信用が低いという点だけでなく、毎年行っている確定申告にも不利になる要素が含まれています。

審査される項目の中で、重要な要素を占めているのが年収です。

サラリーマンや公務員の場合、前年の年収から借り入れ限度額が決まってきます。

源泉徴収に記載されているのが年収です。

自営業者は源泉徴収がないので、見られるのは確定申告の申告所得です。

ようするに、どちらもどれだけ所得税を納めているかっていうのが審査の基準になるわけですから、特に不公平はないのだと思います。

そう思うんですけどね…。

確定申告で申告する所得というのは、売り上げから経費を引いた額になります。

で、問題はその経費。

税制上、自営業は色々優遇されるので、多くの費用を経費として計上できることになっています。

いわゆる節税というやつです。

脱税じゃないですよ!節税です。

その中に、実際に手元のお金は減っていないのに、経費として計上されて所得額だけ少なくなるものもあります。

減価償却費、専従者給与、青色申告控除などです。

減価償却とは、事業で大きな投資をした際、それをその年の経費としてすべて計上してしまうと大赤字になってしまうので、何年かにかけて分割して計上するというものです。

例えば、1000万円の設備投資をし、それを1年で100万円ずつ分割で10年間計上するようなことです。

そうすると、設備投資をした次の年も100万円経費として計上しているので、所得はその分減る訳ですが、実際の支払いはすでに終わっています。

つまり所得は減るけど、手元のお金は減っていないということになる訳です。

所得が減れば節税にはなっても、住宅ローン審査では不利になります。

とほほです。。。

次に専従者給与。

専従者とは簡単に言うと家族従業員のこと。

当院でいうと受付をしてくれている私の母のことになります。

なので専従者給与とは家族に支払っている給料のことです。

でも同一世帯の場合、それは世帯収入なので、手元のお金が減る訳ではありません。

でも経費として計上できるので所得は減ります。

所得が減れば節税にはなりますが、住宅ローン審査では不利になります。

とほほのほです。。。

そして青色申告控除。

正確には青色申告特別控除と言いまして、確定申告を青色申告すると所得の控除を受けることが出来る制度です。

私の場合、最上限の65万円の控除を受けられます。

これは真面目に確定申告していることへの、いわばご褒美のようなものです。

当然、経費として使用してる訳ではないので、手元の65万円は減りません。

が、所得は減ります。

所得が減れば節税にはなりますが、住宅ローン審査では不利になります。

とほほの極みです。。。

ご褒美なのに…。

こんな感じで、色々な形で節税は出来るのですが、節税をすればするほど住宅ローン審査では不利になってしまうのです。

金融機関によっては、減価償却や専従者給与、青色申告控除なども所得に含めて計算してくれる所もあるようです。

当然、そうでない所も多い訳ですが。

その扱いは、フラット35以外公表されていないので実際のところはわかりません。

ちなみにフラット35は、減価償却・専従者給与・青色申告控除すべて一切所得として認めてくれません。

あくまで申告された課税所得のみで審査されます。

お金はあるけど何故か家は買えない。

そんな自営業者が多いのかもしれませんね。

それと確定申告をしている場合、住宅ローンの審査条件も変わってきます。

給与所得のある方は前年の年収がわかる書類を提出すればよいのですが、確定申告をしている人は前年だけでなく、2期~3期分の確定申告書を提出しなければなりません。

一番最近のを重視したり、2期・3期を平均して計算したり、一番低い所得で計算したり、金融機関によって取り扱いは違うようです。

これもフラット35以外公表されている訳ではないので、実際のところはわかりません。

ちなみにフラット35は、前年の申告所得を元に審査をするそうです。

まぁでも、何にせよ、長期間安定した黒字経営が出来ているということが条件になるのは、どこも同じだとは思いますけどね。

とにかく自営業者は提出書類も多くて、審査を受けるにも大変だということです。

さて、ではそんな大変な住宅ローン審査を私はどうやって通過したのでしょうか?

いやいや、どうやってって別に裏技なんかありませんけど(^^;

自営業者だって、真面目に生きていれば普通に家は買えます!

明日はその辺りについて書いていきますね。

お楽しみに☆彡

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